災害発生時の人々の体験について分かっていること

すべての災害には、それぞれに固有の特徴がありますが、復旧は、通常は次の4段階のサイクルで行われます。各段階でよく見られる問題について理解することは、人々の被災体験を和らげ、損害を緩和するためにテクノロジーが貢献できる場面を理解する上で役立ちます。   

 

1段階:応答(災害発生後、最初の72時間)

この段階では、最も重要なインフラストラクチャと人々の基本的ニーズの評価に重点が置かれます。実際に何が起きたのかを理解した上で、災害の影響を直接受けた人々について考慮します。友人や家族はどこにいるのか。人々やコミュニティにどの程度の影響があるのか。アドレナリンによって興奮し、多くの場合はショック状態にある中で、人々は当面のニーズに集中し、被害の程度を評価します。

離れた場所にいる家族や友人が集中的に行うのは、災害が発生している地域に関する情報の収集、家族や友人の安否確認、支援のタイミングと方法の確認です。

第一応答者は、被害が最も深刻な地域に関するデータの収集、支援要請の処理とトリアージを行い、復旧活動を安全に開始できるタイミングを決定します。

 

2段階:救援(災害発生後、最初の数日間から数週間)

この段階では、災害の影響を直接受けた人々と第一応答者は損害を評価し、それに対応します。生存のために必要な物資の供給、避難所の基本的ニーズへの対応、基本的サービスの復旧に重点が置かれます。多くの人々は、まだショック状態にあり、絶望を感じたり、うつ状態になる人もいます。

離れた場所にいる家族や友人だけでなく、社会全般さえもが支援のための行動を開始します。メディアが被災者を暖かく伝え始める中で、寄付された救援物資が過剰に集積される場合もあります。被災したコミュニティには、復旧プロセスに合わない物資があふれかえる可能性もあります。衣類などの身の回り品が寄贈されても、家を持たない人々の手には負えません。

第1、第2段階は混とんとしています。懸念事項の上位には、自分の家族の安否、自分の友人の安否、自分がアクセスできるリソース、支援の方法が挙げられます。求められる重要な情報は、状況と個人に関する正しいデータです(だれが、どこで、いつ、どれだけの時間)。情報の検証は、少なくとも情報自体と同じくらい重要です。食糧は、いつ、どこに届くのか。どの橋と道路が封鎖されているのか。インシュリンはどこで入手できるのか。家がなくなった今、だれがペットの面倒をみるのか。

 

3段階:短期的・長期的復旧(災害発生後、数か月間から数年間)

この段階は、これまでよりずっと長期にわたります。状況を安定した状態に回復することに重点が置かれます。被災した地域とコミュニティは変化し、被災者の多くは復興を口にし、新しい現実を受け入れます。懸念されるのは、物理的および人的なコミュニティ・インフラストラクチャの復興です。子供たちは、校舎なしで教育を受け続けられるのか。宗教的なコミュニティ・ミーティングはどこで行われるのか。家を建て直すべきだろうか。建て直すべきなら、だれが支援してくれるのか。建て直すべきでないなら、どこで暮らすのか。

 

4段階:準備(または軽減)(災害発生後、数か月から数年間)

第4段階では、ある人は将来を展望し、ある人は災害から何かを学びます。このプロセスでは、何がうまくいき、何がうまくいかなかったかを特定し、同じような災害への対応計画の改善に活かします。